CELL CULTURE
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図2:細胞ペレット1μl中に含まれる細胞数と細胞直径との相関方法1:細胞の平均直径が分かっている場合、図2に示す細胞直径と細胞数との相関を利用することができます。培養条件が極端に変化しない限りは、増殖期における細胞の直径はほぼ一定に保たれています。細胞株間や細胞クローン間では有意な差がみられることがあります。方法2:多くの場合、細胞の直径は不明です。このような場合はPCVチューブを用いて計測したサンプルに対しての正確な細胞数のカウントが必要となります。細胞濃度が分かれば、細胞ペレット1μl中に含まれる細胞数は容易に知ることができます。この係数を利用して未知のサンプルでの%PCVを細胞数に換算することができます。さらに、図2の相関を利用することで、細胞の平均直径を知ることもできます。したがって、同じサンプルのPCVと細胞数を計測することで、a) PCVと細胞数を互いに変換するための係数とb) 細胞の平均直径に関する情報を同時に得ることができます。%PCVを細胞数に変換する必要はあるか・・・%PCVは迅速かつ検量線や変換係数を必要とせずに計測することができる絶対値です。%PCVは細胞数に細胞濃度に比例します。すなわち、1%PCVの細胞を10倍希釈すると0.1%PCVとなり、細胞の増殖に従ってその値は増加します(図1)。したがって、%PCVは細胞数に換算することなく、細胞数と同様に扱うことができます。ある種の研究(たとえば消費率や細胞抽出物の作用に関する研究)においては、細胞のサイズに依存する%PCVの方が細胞数よりも有用である場合もあります。PCVを細胞数に変換するには・・・%PCVは独立したパラメーターではありますが、細胞数に換算することもできます。細胞ペレット1μl中に含まれる細胞数を1回カウントしておけば、簡単に細胞数に換算することができます。換算法には下記の2つの方法があります。PCVチューブは、今まで顕微鏡と血球計算板を使い、時間をかけて測定していた作業が1分間で終わります。予め、係数を測定しておくことで簡単かつ迅速に測定ができます。培養細胞液を1ml PCVチューブに入れ、2500g 1分間遠心するだけです。遠心後は、“easy read”で数値を確認し、係数と照らし合わせれば終了。TPP社独自の技術により、PCVチューブは開発されました。・材質:アルミニウム図1:PCVチューブを用いた%PCV計測によって得られたCHO細胞の増図に示す通り、%PCVを計測することで細胞数をカウントすることなく増殖曲線を得ることができます。細胞数が最も高い時の細胞数をトリパンブルー法でカウントすると、8×106/mlに相当します。殖曲線No.87010 “easy read” は本体にゆるやかな傾斜が付いているので、キャピラリーに溜まったサンプルの頂点を合わせる事により、簡単に数値化できます。カタログNo.商品名easy read容量(µl)0~5規格(mm)本体:320×15×13.5レンズ:30×33×33材質アルミニウム1個(1個×1パック)包装希望販売価格大箱包装:ー87010¥105,00095PCV(Packed Cell Volume)チューブ

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